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外国の金融機関口座の残高報告義務(Form TD F 90-22.1) [税金]

いつもブログをお読みいただき有り難うございます。

今週の初めに、ここ福岡も梅雨入りをしました。

体調を崩しやすい季節に入りましたので、体調管理にはくれぐれもお気をつけ下さいませ。

さて、今回は「外国の金融機関口座の残高報告義務」について書かせていただきます。

私が、よく利用させていただいておりますメール・マガジンに、日経ビジネス・オンラインがあります。

(サイト http://business.nikkeibp.co.jp/index.html )

そのメール・マガジンの2008年6月3日付けの記事に“タックスヘイブンは富裕な脱税者の楽園にあらず”がありました。

(サイト http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080602/160101/ )

内容を簡略に書きますと、

「世界各国の税務当局が連携して“大物”狩りに乗り出している。

捜査の目は、彼らを幇助する資産運用担当者や銀行、会計士にも向けられる。

未徴収の税額は膨大なものと見られており、その総額は世界全体で実に6兆ドル近く。

米国で徴収できていない税収をIRSは2950億ドルと見積もるが、その大半は所得の過少申告が原因だ。

“税金の取りはぐれ”を無くすため、米国の税務捜査官は他国の税務当局との連携を今まで以上に強化している。

政府は未徴収の税金を回収できるような罰則の強化にも価値を見いだし始めている。

通常、脱税者は40カ国ほどある“タックスヘイブン(租税回避地)”に資産を隠そうとする。

2004年、米国、英国、オーストラリア、日本、カナダの5カ国は、ワシントンのIRS本部にタックスシェルター(租税回避行為)捜査部隊の共同事務所を開設。

今や税金を徴収するために複雑な脱税スキームを丹念に調べ上げる必要はなくなり、書類手続きの不備や改ざんを指摘するだけで脱税として立件できるようになった。

以前から、海外口座に1万ドル超の資産残高を持つ銀行顧客は、その事実を開示する規定の書類をIRSに提出しなくてはならなかった。

だが課税を逃れるため、この書類を提出しなかったり口座残高を過小に申告したりすることがあった。」(日経ビジネス・オンラインより引用)

上記の記事にでてきます“海外口座の報告義務”について書かせていただきます。

以前、弊所にForm TD F 90-22.1(Report of Foriegn Bank and Financial Accounts)について問合わせがありました。

また先日、日本在住の米国人とお話しをしていて上記の報告義務についての話題になりました。

■外国の金融機関口座の残高報告について(Form TD F 90-22.1)■

対象者:
米国市民(a citizen of the United States)、米国居住者(a resident of the United States)、パートナーシップ(a domestic partnership)、会社(a domestic corporation)、遺産財団・信託(a domestic estate or trust).

(※報告対象者は、2009年6月5日付けのannouncement 2009-51によります。)
http://www.irs.gov/pub/irs-drop/a-09-51.pdf

報告義務要件:
外国銀行、証券会社あるいは他の金融機関の口座残高が$10,000以上あれば報告義務が生じる。

(※1つの口座残高が$10,000未満でも、複数の口座を持っている場合には、合計残高が$10,000以上あれば報告義務が生じる。)

申告期限:
毎年6月30日までに報告義務を要する。

送付先: 
U.S.Department of the Treasury
P.O.Box 32631,Detroit,MI 48232-0621
U.S.A

罰則:
最大$500,000の罰則及びに5年以下の懲役

追記:JITSIC(共同国際タックスシェルター情報センター)について
http://www.irs.gov/newsroom/article/0,,id=170735,00.html

(※2009年6月5日追記)
Form TD F 90-22.1の報告義務者について変更がありました。

(※2009年2月7日追記)
Form TD F 90-22.1について変更がありました。

金融機関名、金融機関の住所、口座番号を記載する等、報告義務が厳しくなっています。

(Form TD F 90-22.1/IRSのサイトより)
http://www.irs.gov/pub/irs-pdf/f90221.pdf

(免責事項)

本ブログでご紹介しました内容は、皆様が参考としてご利用いただくものです。

皆様の個々の事例に付きましては、専門家にお尋ね下さいませ。

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Written by

Office T.Professional(オフィス ティー.プロフェッショナル)
米国税理士 小野 知史(Tomofumi Ono)

ホームページ http://www.tprofessional.jp
e-mail: info@tprofessional.jp
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