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ワーキングプアについて [社会]

いつもブログをお読み頂き有り難うございます。

先週の半ばに、総閲覧数が4,000件を超えました。

たくさんの方にお読み頂き感謝しております。

今後とも定期的にブログの更新をしていきたいと思います。

今週のテーマは、“ワーキングプア”について書かせていただきます。

この言葉の意味は、皆様もご存知のことだと思います。

一生懸命に働いても豊かさを実感できない所得の低い人々のことを言います。

最近に気になった新聞の記事に、朝日新聞の3月29日付け朝刊の11面に掲載された“焦げ付く米の住宅ローン、浮上するマネーリスク”と言うタイトルで、米国におけるサブプライム住宅ローンを扱った記事があります。

米国経済の失速は、世界経済に影響し、日本の経済への影響も大きいからです。

また、日本の近い将来を見る時に、アメリカの現在を見ると、ある程度予測が出来るからです。

米国では、最近サブプライム住宅ローンの貸し出し会社が、次々と経営の行き詰まりに直面しています。

その数は、20を超す住宅ローン会社が営業停止に追い込まれました。

代表的な会社として住宅ローン大手のニューセンチュリー・ファイナンス、連邦住宅抵当公社のファニーメイ、連邦住宅貸付抵当公社のフレディマックなどがあります。

サブプライム住宅ローンとは、所得が少なく、または過去の貸し出しに対して返済を遅延したことのある人へ、“頭金の必要がなく、年収の証明が不要の通常より高い金利で貸し出すローン”のことを言います。

米国では、最近までの好景気と銀行間の競争激化を背景に、貸し出しの際の審査基準が大きく引き下げられました。

その為に、2003年後半より2005年にかけて、住宅建設ブームが沸き起こりました。

サブプライムローンには、借り入れ後の3年間くらいは、低い固定金利のみの支払いで、その後に元本の返済が始まる仕組みのものや、借り入れ後の数年間は金利さえも支払わなくてよく、その後に元本に数年分の金利部分を上乗せした支払いが始まる仕組みのものもありす。

サブプライムローンの借り入れ者には、二つの層に分かれていると言われています。

一つの層は、所得の低い人々が、今までの借り家より移り、住宅を手にするために利用しました。

そのような人達が、金利部分の支払いから、元本部分の支払いに変わったときに、跳ね上がった返済額に対処できないという事態が起きました。

もう一つの層は、住宅価格の高騰に伴い、ある程度の資産を持っている人達が投機目的に、審査が甘く、早く借り入れができるサブプライムローンを利用し、リゾート地域のコンドミニアムの売買をしました。

住宅価格が上がっているときは良いのですが、住宅価格が上げ止まり、価格が下落し始めた時に、コンドミニアムを売るに売れずに、ローンの支払いも出来なくなると言う事が起きました。

その為に、ローンを貸し出した住宅ローン会社の経営も行き詰ると言う事態が起きています。

アメリカで貧富の差を見るときに、黒人と白人との違いを見ることが出来ます。

2005年度に黒人に提供されたローンのうち50%以上がサブプライムローンだったというデータもあります。

ローン返済に行き詰まり、差し押さえで家を失う恐れのある家庭は、全米で220万戸に上ると試算されています。

日本では、最近“格差社会”“ワーキングプア”と言う言葉をよく見聞きします。

日本国内でも、二層化は進んでいるのでしょうか?

近い将来に、米国の様に日本でも、富める者はますます富み、貧しいものにはチャンスさえも与えられない国になっていくのでしょうか?

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Written by

Office T.Professional(オフィス ティー.プロフェッショナル)
米国税理士 小野 知史(Tomofumi Ono)

ホームページ http://www.tprofessional.jp
e-mail: info@tprofessional.jp
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