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米国会計業界のアウトソーシングについて [社会]

“アウトソーシング”と言う言葉は、日本人にとってもなじみのある外来語になってきたのではないでしょうか?

私が“アウトソーシング”と言う言葉を始めて耳にしたのは、今から8年位前でしょうか?

当時は、“アウトソーシング”をアウトソーイングと思っていて、人と話すときに「アウトソーイング」と言っていました。

“アウトソーシング”の意味を、フリー百科事典「ウィキペディア」で引くと、次のような言葉だと解説しています。

アウトソーシング(outsourcing)とは、外注(がいちゅう)、外製(がいせい)ともいい、企業や行政の業務のうち専門的なものについて、それをより得意とする外部の企業等に委託すること。

対義語は「内製」。国立国語研究所の「「外来語」言い換え提案」では「外部委託」と言い換えるように提案されている。

アウトソーシングを委託する側は自社の中心業務に集中し、それ以外の業務や外部活用をしたほうが効率的であり、専門的であるものをアウトソーシングするのが有効である。

Out=外部 Sourcing=資源活用と訳され、外部資源の有効活用とするのがその本質を表現するにふさわしい。

多方面にわたる専門的人材育成から解放されることなどにより業務の効率化がはかられる。

ハイテク産業のアウトソーシングの請負先の国として、インド共和国を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

アメリカ合衆国のIT関連の請負先の国としてインド共和国が発展した理由として、次のような理由が挙げられています。

①アメリカ合衆国に比べてインド共和国の方が、支払う賃金が安いこと。
②インド共和国は、理工系大卒者が毎年約120万人に達し、技術者を獲得しやすいこと。
③インド共和国は、歴史的に西洋諸国との結びつきが強く英語を話す国民が多いこと。

インド共和国では、近年はハイテク産業のアウトソーシングに止まらずに、アメリカ合衆国の税務申告業務のアウトソーシングを行っているのをご存知でしょうか?

2006年度だけで、アメリカ合衆国よりインド共和国の税務申告業務のアウトソーシングは数億ドルに達しています。

これを2011年度までに65億ドルまでに引き伸ばそうという動きもあります。

アメリカ合衆国よりインド共和国へ税務申告業務の委託により、アメリカ合衆国側は40%~60%の経費のカットを行うことができます。

また、アメリカ合衆国とインド共和国との時差の利用により、アメリカ人が眠っている間にインド人が事務処理を行うことにより、迅速な会計処理を行うことができます。

インド共和国の動きにフィリピンやスリランカも税務申告業務の請負先の国として追随していくようです。

資源が乏しく、人口が減少し始めている日本もアウトソーシングの利用により、労働人口の確保や、世界的なビジネスの競争の中での生き残りの糸口がありそうな気がします。

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Written by

Office T.Professional(オフィス ティー.プロフェッショナル)
米国税理士 小野 知史(Tomofumi Ono)

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e-mail: info@tprofessional.jp
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