米国の税金制度の成り立ちと税金のシステムについて [税金]
皆様が、アメリカ国内に住まいを持たれた場合、アメリカで事業を始められた場合に、
アメリカの税金についての知識が必要になってくる可能性があります。
はじめに、アメリカ合衆国の所得税の歴史的背景について、ご説明させていただきます。
そもそも、アメリカ合衆国において所得税の概念が導入されたのは、1861年の南北戦争中の
戦費調達を目的にしたのが始まりでした。
しかし、これは南北戦争終了後しばらくして廃止されました。
1894年に国の財源の安定性を目的に再度導入されましたが、政治的争いのもとになり、
すぐに廃止されました。
1913年にアメリカ合衆国議会は、憲法改正を行いました。このとき成立したアメリカ
合衆国憲法修正第16条が、現在の連邦税法の裏付けとなっています。
(参考)
アメリカ合衆国の連邦税法の成り立ちを図に示すと、次のようになります。
アメリカ合衆国憲法(Constitution)→内国歳入法典(Internal Revenue Code)→
財務省規則(Treasury Regulation)→裁定(Rulings)
内国歳入法典(Internal Revenue Code)は、アメリカ合衆国憲法の枠内において、連邦議会
が各種連邦税法を集約したものです。
次に、アメリカでの税金の申告に使う書類には、個人所得税(Individual income tax)の申告
にForm1040を、法人所得税(Corporate income tax )には、Form1120を使います。
申告時期については、個人所得税の申告義務のある者は、原則として翌年の4月15日まで
にInternal Revenue Service(税務当局)http://www.irs.gov/index.htmlに行います。
法人所得税の申告義務のある法人は、暦年課税年度(Calendar tax year)を採用している法
人は翌年の3月15日までに、会計課税年度(Fiscal tax year)を採用している法人は、その会
計年度の終了後3ヶ月目の15日までに、Form1120をInternal Revenue Service(内国歳入庁)
に提出しなければなりません。
会計年度についてご説明させていただくと、暦年課税年度(Calendar tax year)は、毎年1月
1日から12月31日までの1年間を会計期間とする課税年度です。
会計課税年度(Fiscal tax year)は、任意の月の月初め(但し、1月1日を除く)より、12ヵ月
後の月末までの1年間で、会計期間を区切る課税年度です。例えば、毎年6月末に財務会計上
の決算を行う場合に、その連続する12ヶ月間をもって課税年度とする方法です。
次に忘れてはならないのが、アメリカは各州及びに各地域が集まった連邦国家であるというこ
とです。
アメリカの歴史的背景を簡単に説明すると、1776年の独立宣言によりイギリス植民地から
13州が独立し、1959年にハワイが州に昇格されて、現在の50州と連邦政府直轄地のワシント
ンD.Cより成り立っています。
各州及びに各地域が独自の法制度及びに政治秩序をもった集合国家であります。
従いまして、各州により、申告時期、申告書類、税率がまちまちであります。
各州について詳細をご覧になられたい方は、下記アドレスをクリックしてください。
http://www.taxadmin.org/fta/link/forms.html
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Written by
Office T.Professional(オフィス ティー.プロフェッショナル)
米国税理士 小野 知史(Tomofumi Ono)
ホームページ http://www.tprofessional.jp
e-mail: info@tprofessional.jp
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お知らせ:JHPA(特定非営利活動法人 日本ヒューマン&ペット協会)では、捨て犬・捨て猫を1頭でも多く救うために里子登録・里親募集を行っています。
http://www.jhpa.net/
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